後見人、保佐人、補助人の違いって??

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後見人、保佐人、補助人の違いって??

 

後見人、保佐人、補助人の違いって??

 

本人を保護する制度として後見人制度がありますが、それとは別に保佐人、補助人というものもあります。一体それぞれの制度はどのような内容でどのように異なってくるのでしょうか?

 

そもそも後見人、保佐人、補助人制度とはどのような場合に利用されるのでしょうか?

それぞれ次のような場合分けをして利用されております。

 

 

後見 保佐 補助
本人の状態 判断能力が欠けているのが通常の状態 判断能力が著しく不十分な状態 判断能力が不十分な状態

 

 

まず前提として被後見人には判断能力が常にない状態ではありますが、被保佐人、被補助人には、判断能力は不十分ではあるが全くないというわけではない所に大きな違いがあります。

 

そこをもとに保佐人、補助人の代理権、同意見の内容が決まっております。

 

 

 

判断能力の具体例

 

 

それぞれどのような場合に利用されているか分かりましたが、いったいどのような場合が『判断能力が欠けているのが通常の状態』でどのような場合が『判断能力が著しく不十分な状態』『判断能力が不十分な状態』か具体例がないといまいちイメージがつきにくいですね。

 

それぞれの判断能力の具体的な例を見ていきましょう。

 

後見に該当する例

 

・自己の財産を管理処分することができない。

・日常的に必要な買い物も自分ではできず、誰かに代わってやってもらう必要があるという程度。

・アルツハイマー病の男性(57歳)。5年ほど前から物忘れがひどくなり、直属の部下を見てもだれかわからなくなるなど、次第に社会生活を送ることができなくなった。家族の判別もつかなくなり、症状は重くなり、回復の見込みはない。2年前から入院している。

 

保佐に該当する例

 

・自己の財産を管理処分するには、常に援助が必要である。
・日常の買い物程度は単独でできるが,重要な財産行為(不動産,自動車の売買や自宅の増改築,金銭の貸し借り等)は自分ではできないという程度

・中程度の認知症の女性(73歳)。以前から物忘れがみられた。最近症状が進み、買い物で1万円札を出したか5000円札を出したか、わからなくなることが多くなった。日常生活に支障が出てきたため、長男家族と同居することになった。

 

 

補助に該当する例

 

・自己の財産を管理処分するには、援助が必要な場合がある。

・重要な財産行為(不動産,自動車の売買や自宅の増改築,金銭の貸し借り等)について,自分でできるかもしれないが,できるかどうか危惧がある(本人の利益のためには,誰かに代わってやってもらった方がよい)という程度

・軽度の認知症の女性(80歳)最近、米をとがずに炊いてしまうなど、家事の失敗が見られるようになった。訪問販売員から必要のない高額の呉服を何枚も購入してしまった。

 

参考文書:最高裁判所事務総局家庭局発行 鑑定書手引き

     日本加除出版株式会社発行 成年後見教室

 

 

後見人等の権限について

後見人、保佐人、補助人にはどのような権限が与えられるのでしょうか?

それぞれ次のように申立時に権限が付与されます。

 

成年後見人 保佐人 補助人
後見人の権限 必ず付与される権限 財産に関する法律行為についての広範囲な代理権と取消権 民法13条1項所定の行為に関する包括的な同意権と取消権  なし
申立てによって付与される権限 なし 付与を申し立てた法律行為に関する代理権または同意権・取消権 付与を申し立てた法律行為に関する代理権または同意権・取消権

 

同意権:本人が行った法律行為を有効にする権利

取消権:本人が行った法律行為を無効にする権利

代理権:本人に代わって法律行為を行う権利

同意権・取消権についての詳しい内容はこちら

 

後見人等就任をすれば必ず付与される権限もあれば、保佐人、補助人など申し立てをしなければ付与されない権限もあります。

 

 

後見人等の責任・辞任・資格制限について

 

 

後見人・保佐人・補助人に不正な行為,著しい不行跡その他任務に適しない事由があれば,家庭裁判所が後見人等の解任の審判をすることがあります。また,不正な行為によって本人に損害を与えた場合には,その損害を賠償しなければなりません。背任罪や業務上横領罪等の刑事責任を負うこともあります。

 

後見人・保佐人・補助人は本人の保護のために選任されたので,自由に辞 任できることにすると、本人の利益を害するおそれがあります。
そこで,後見人等は,正当な事由がある場合に限り,家庭裁判所の許可を得て,辞任することができます。
「正当な事由」があると認められる例としては,後見人等の職業上の必要から遠隔地に転居しなければなら なくなった場合や,高齢や病気などの理由により後見人等としての職務の遂行に支障が生じた場合などがあります。

 

後見人、保佐人が就任すると、本人には、様々な資格や職種等の制限を受けます。

一方、補助には資格制限はありません。

 

成年被後見人および被保佐人は、次のものになることはできません。

国家公務員、地方公務員、医師、歯科医師、獣医師、薬剤師、一級・二級建築士、弁護士、司法書士、行政書士、税理士、公認会計士、弁理士、社会福祉士、介護福祉士、社会保険労務士、精神保健福祉士、校長または教員、株式会社の取締役、一般社団法人等の役員等々。

 

これら以外にも、200以上の資格や職種等の制限があります

また、成年被後見人は印鑑登録をすることができません。

 

 

まとめ

 

最後に、まとめを表で掲載させて頂きます。

 

後見 保佐 補助
本人 成年被後見人 被保佐人 被補助人
本人の
精神状態
事理を弁識する能力を欠く常況 事理を弁識する能力が著しく不十分な状態 事理を弁識する能力が不十分な状態
本人の資格制限 成年被後見人は広範な資格制限を受けます。 被保佐人は、成年被後見人に準じる形で広範な資格制限を受けます。 被補助人は、資格制限を受けません。
本人を保護する人 成年後見人 保佐人 補助人
後見人の権限 必ず付与される権限 財産に関する法律行為についての広範囲な代理権と取消権 民法13条1項所定の行為に関する包括的な同意権と取消権  なし
申立てによって付与される権限 なし 付与を申し立てた法律行為に関する代理権または同意権・取消権 付与を申し立てた法律行為に関する代理権または同意権・取消権
後見人を監督する人 成年後見監督人 保佐監督人 補助監督人